農業へのシステム導入は、効率化から見える化へ

2015-09-26

農業でシステム化を進めている事例が多く聞くようになっていますね。最近はセンサーを使ったり、ビニールハウス全体を自動運営するような事例もあります。そこまで本格的にはじめようとするとなかなか壁が高くなりますが、もっと手軽なところから始めてもいいと思います。

最初は効率化から考えてみましょう

茅ヶ崎の畑
システムを導入する目的のひとつが作業の効率化にあります。特にいわゆる管理作業の効率化が手軽に始めるのにはお勧めです。例えば、栽培管理として日々の農作業の記録を取る、出荷管理として出荷内容の記録を取ると言うものです。ただ記録を取るだけでは意味がありません。記録をとるには目的があります。例えば、出荷時に農薬の記録を提出しないといけないなどが代表的かもしれません。過去の栽培記録を見て今年の計画を立てるということはみなさんやられているのではないかと思います。また記録することで、何か問題(害虫や病気など)が発生した時に、その要因を考える参考としたり、次の経営・栽培計画の参考にできます。
少し前までは、この「目的を先にきっちり考えてから記録する内容を決めましょう」と言うのが当たり前でした。しかし最近は記録自体が楽になってきたり、大量のデータを扱うことも低コストでできるようになってきたことから、兎に角記録できるものは全部記録して、そこから使えるものだけまずは使っていこうという流れにもなってきています。記録自体はその時点でないとできませんし、何か判断するには情報は多い方が適切に判断できることが多いからです。
とは言え、全てを記録するのに手間を掛けない為にもそれなりのコストがかかりますから、最初は何を目的にするかを考え、それに必須なものから記録を始めましょう。当然、簡単に記録できて将来支えそうな情報は溜めておくにこしたことはありません。

2つの見える化、一つ目は数値の見える化

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続いて、システムを導入する理由として「見える化」と言う言葉を最近よく聞きます。この「見える化」って何でしょうか?これは自分の会社などの活動状況を数値で見えるようにすることを指しています。数値というと年に1回確定申告とかするのに決算書を作成しますよね。ひとつはそのような会計上の数値があります。それ以外にも農業であれば、生産量や肥料などの利用量、農作業の時間など日々の活動状況を数値で見えるようにすることがあります。見える化をする目的は日々の活動の改善にあります。活動状況を数値として把握して、よい結果が出たらその要因まで把握して、その活動を広げる、悪い結果が出たらその原因を把握して再発しないような工夫をする。このように改善につなげる為には、単純に数値にすればいいというものではありません。ポイントは2つあります。

一つ目は「分類する」ことです。売上高や生産量を全体でいくつかを把握しても、それがなんでその数値になったかを分析するのは難しいですね。その数値がの中身を細分化してどのようなものからできていて、どれがよくて、どれが悪いかを判断できる必要があります。その為には数値を記録する時にそれぞれの数値をいくつかの軸で分類しておく必要があります。農業であれば、品種とか栽培した圃場毎に分類することもあるでしょうし、はんばいの観点であれば出荷先など毎に分類することもあるでしょう。このように、どのような分類の軸があるかを最初に考えておくことが大切です。

二つ目は「リアルタイム」化することです。リアルタイム化と言うのは、事象が発生したらなるべく早くその事象を数値として把握できるようにするということです。例えば、売上高を1年に1回しか集計しなければ、その数値を見て次の活動に移せるのも次の年になってしまいます。それだと改善のスピードが鈍くなってしまい効果が出るのも遅くなりますし、良くない状況であってもそれを長時間続けることになってしまいますから、それだけ損失につながります。かといって、本当にその瞬間に数値化されなくてもいいでしょう。ここは状況や記録する情報によってそのタイミングは変わってくると思いますが、それをきちんと定義することがたいせつになります。

もう一つの見える化、人の見える化

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一般的に見える化と言うと上で書いてきた数値の見える化のことになりますが、もう一つ大切な見える化があります。それは「人の見える化」になります。農業も大規模化されていく傾向がありますが、そこまで大規模化されなくても従業員を何人も雇っている農家さんは多いと思います。そして日本の農家さんの場合圃場が点々としていて、従業員の方と直接顔を合わせる機会が少ない農業経営者の方も多いのではないでしょうか?朝会や夕会のように1日に一度顔を合わせるタイミングを作ったりされている農家さんもいらっしゃいますが、経営者として外出も多くなってくるとそのタイミングも逃す可能性も多いかと思います。そのような時に、誰がどんな仕事をしていて、どんな課題を持っているかという、人の観点から農作業を見える化したり、もっと「従業員ひとりひとりの見える化」という意味で、コミュニケーションを増やすことも大切になってきます。さらには従業員からみると、「経営者の見える化」も重要になってくると思います。経営者がどんな思いを持って、どんな活動しているか、そこに自分達がどのように関わっていくかというのが見えることが、農業経営全体を活性化する上で大切な要素になってきます。

ITによる見える化の支援

さて「数値の見える化」にしても「従業員ひとりひとりの見える化」に関しても、ITを使ったシステム化というのも考えていきたいものです。まず「数値の見える化」に関しては、データ計算は人手で行うと非効率ですがからデジタル化してコンピュータに自動計算をさせたいものです。また、見せ方に関しても数値を眺めてもなかなかピンとこないことが多いですので、グラフなどを使ったビジュアル化が求められます。
続いて「従業員ひとりひとりの見える化」に関しては数値もありますが、もっと気持ちに近い部分に焦点も当てる必要があります。その場合にシステムができることはなんでしょうか?ここはコミュニケーションツールとして活躍してもらいたいとところです。最近スマートフォンの普及とFacebookやLINEなどのSNSの普及で、コミュニケーションの形が変わってきました。頻繁に会う人もそうですし、距離や生活スタイルの違いですれ違いだった友達とかとも、このSNSを介することで「つながり」が強まった経験はありませんか?これを農業の現場にも当てはめることができるかもしれません。農業はオフィスの仕事に比べて現場(圃場)が割と離れていて従業員通しがリアルにコミュニケーションできないケースが多いかと思います。そんな時に農場専用のSNSがあったら、その隙間を埋めてくれると思います。ここでのポイントは「気軽さ」ですね。堅苦しいシステムでは活発な利用にはなりません。気軽に使える雰囲気も大切です。そして、そこに業務的な管理をゆるく結びつけていくのが立ち上がりはいいと思います。

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