農業・里山保全・地域と都市のつながりを考える合宿 in 越後湯沢

2014-08-18

この農園観察日記の目指すことは、「全ての農家さんが、農業経営の為に使えるITを気軽に使える環境を作る」ことです。ただし、ITでできることは限られていますので、IT以外の活動と連携する必要があることは多いです。
その一環として、現在神奈川で地元の里山保全を目指す農家さんと、またその農家さんを支えたいと立ち上げっている士業・一人社長の集まりと共に活動を進めています。今回は様々な試みをされている越後湯沢・十日町近辺での事例を見学しつつ、具体的な今後の活動方針を固める合宿に行ってきました。

越後妻有_01

農業と里山保全の関係

我々の仲間の農家さんが目指すものは里山保全です。ではなぜ農家さんが里山保全のなでしょうか?里山と聞いてどのような風景を思い浮かべますか?私が描いた絵は以下の様な絵になりました。

里山のイメージ

遠くに山があり、山から川が流れてきていて、その川の両側には田んぼや畑が広がっている。そこに民家がポツンポツンと立っている、その様な風景を思い浮かべました。私の絵では伝わりづらいですが、農家さんがわかりやすく表現していたのは「トトロの住んでいる場所」でした。そして、その風景の中で欠かせないのが田んぼや畑なのです。この農地ですが、現在農業従事者の高齢化等による農業離れにより、耕作放棄地が増えてきています。里山の風景の中心にある農地が荒廃することで里山の風景がこわれ、里山の豊かさが消えていってしまうのです。ですので、里山保全をする為に、農業の活性化は欠かせないことなのです。

「大地の芸術祭」を中心とした試み

今回我々が訪れた十日町市では、この里山保全や地域活性に向けてひとつの試みを続けています。それは、アート・芸術を使って里山を守り、地域を活性化するというものです。そのシンボル的なイベントが「大地の芸術祭」という3年に1度のイベントで、そのイベントのベースになっているのが、十日町市に各所にある里山とアートのコラボレーションで生まれたスポットでした。

大地の芸術祭の里

過疎化が進んでいくことで、この地域には、過疎化による農地荒廃、産業・収入源の減少、ムラの崩壊(人と人のつながりが薄れ)、住民の地域への誇りの欠落(都会に負けている意識が強まる)等の課題が発生してきたようです。

越後妻有_02

これらの課題解決の手段としてアートを取り入れようとスタートしたとのこと。日本だけでなく海外の芸術家も集め、里山と一体化するような芸術作品がいくつもできていました。このアートを目的に、人が集まることがひとつの目的なのですが、目指していたものはそれだけではないのです。アート作品は里山(例えば棚田)と一体となって作品になっています。その棚田を耕作していた高齢の農家さんも最初はこの活動に対してあまり積極的ではなかったようですが、訪れる方々から「素敵な田んぼですね」と声をかけられていく中で、自分の田んぼに誇りをもち楽しく農業を続けられていたというお話がありました。このように、地方と都会の人がコミュニケーションをすることで、地域の方が自分達の持っている「豊かさ」を認識して、誇りを取り戻せるという目的もあったのです。更に、アート作品は芸術家の人だけが作るのではなく、芸術家が企画して、それを地域の方々と協力して作り上げるというやり方をしています。この作業を通じて地域の方どうしの交流が増え、お年寄りも新たな役割を持ち元気になるという効果もあったようです。

我々の目指す姿と活動

越後妻有_03

この十日町の試みを見学する前に我々が考えていた活動方針も、これらの活動に通じるものがありました。まずは、里山自体が一般の人から認識されていない現実。里山の豊かさ等もそうですが、今里山で起きている様々な課題も認識されていません。まずは、その認識を広める・深める活動が必要となってきます。そして、認識してもらった上で、里山との接点を増やしていき、体験・体感してもらい里山保全することが自分達の生活を豊かにすると思いを持ってもらえる様な活動につなげたいと思います。そして、都会の若者や子供達が過ごす場所、働く場所として里山を選択肢とできる世の中になっていければと思います。

ITと里山保全活動との関連

そして、農園観察日記プロジェクトとしては、この里山保存の活動で農園観察日記というITの仕組みをどのように役立てるかを考えていかないといけません。まだ明確な活動方針は固まっていませんが、現在頭の中にある思いを共有したいと思います。

経営ツールとして

里山保全活動を継続的に進める為には、やはり事業として成り立つ形で進めなければなりません。そうしなければ一時的なものになってしまいます。そして継続して事業をするには経営観点が必要です。農園観察日記は農家さんの農業経営を支援することを目的に進めていますので、そのノウハウ・機能で役に立てるかもしれません。

情報発信ツールとして

里山を広く知ってもらう為には、地方と都市の距離を近づける必要があります。物理的な距離を近づけるのは難しいですが、ITの力、インターネットでの距離を近づけることができるかもしれません。里山の風景から、取り組みを広くインターネットで発信し、リアルでのイベント等とも連動していくこと、より広く、より深く里山のことを知ってもらうことができるかもしれません。

コミュニケーションツールとして

里山ではムラどうし・人々の物理的な距離は離れています。また都市にいる協力者もいます。このような人々のコミュニケーションを補完するツールとしてITが役立つかもしれません。当然、実際に顔を合せることの重要性は変わるものではありません。ただ、それができない時でもつながっている環境があることはよりつながりを深められるかもしれません。

このように、ITが役立てることを探しつつ、仲間とともに里山保全の活動にも積極的に関わっていきたいと思います。

マーク次にこちらの情報をご覧ください

  • 無料レポート

スポンサーリンク

Copyright(c) 2014 Natural Fun Factory All Rights Reserved.