栽培管理をスマホ取れる仕組みを30分で作る!

ここでは、農業をする上で必要となってくる栽培管理システム化する方法をお伝えします。システム化と言っても、高いソフトウェアを購入したりはせずに、まずは自分で無料のサービスを使って実施してみようと言う内容です。
栽培記録サンプル

農家さんはなんらかの形で栽培管理を実施していると思います。私の知り合いの農家さんも、皆さんノートや手帳を使ったり、パソコンでExcel等を使ったりして、作物をいつ・どう栽培したかという記録を取っています。農業では栽培管理は大切な業務の1つなのだと思います。栽培管理をする理由は農家さんによって色々あるかと思います。そのひとつの理由がJAへ栽培記録を提出する義務があるからのようです。
JAへの出荷だけでなく、生協へ出荷される場合や、市場へ出荷される際にも求められることが多いようです。

栽培管理として提出が必要な書類のフォーマットは出荷先によってまちまちのようですが、記載する内容はほぼ同じようです。

  • 生産者の情報(農園名、代表者氏名、住所)
  • 栽培している品種
  • 播種や定植の日
  • 収穫日
  • 農薬の利用に関して
  • 肥料の利用に関して

特に農薬と肥料がメインではないでしょうか。

 

農業で栽培管理をするのって面倒?

ところでこの栽培管理を実施するのも、なかなか面倒そうです。
例えば、手帳に記録する場合もノートにメモをする場合も、作業した日としてまとめて記録すると思います。すなわち「作業日別」で管理していることになります。ただ、最終的に栽培記録としてまとめるのは、栽培している「作付け単位」になります。なので、ノートや手帳を見返して、関係するところを見つけて転記するという作業が発生します。他にもそもそも、畑で農作業中にノート等を持っているのは邪魔だったり、汚れてしまったり。また、家に戻ってつけようとすると細かいことを忘れてしまったり、面倒でつけ忘れてしまったり、ということもあるかもしれません。
確かにひとつひとつはたいした作業ではないかもしれませんが、チリもつもれば大変です。出荷回数が多ければ、資料を作成する回数も増えますから手書きで書くだけでも面倒だと思います。農業という事業をしていく上では、作業の効率化は重要な経営課題のひとつだと思います。そして、栽培管理は農業の主業務というよりは、管理業務ですのでここはできれば省力化しておき、主業務に注力したい部分です。
このような効率化をしたい場合にシステム化する効果がでます。

農業での栽培管理をシステム化するメリット

PC操作

手書きで栽培管理をすることの一番のデメリットはその情報を活用しにくいことですね。必ず探す+転記という行為が発生して、それは紙の苦手な領域です。それに比較すると電子化されたデータ(パソコン等でExcel等に入力されたデータ)はこの「探す+転記」というのがとても得意です。
でも、パソコンを畑に持っていくのは面倒だし、そもそも壊れちゃいそう…。かといって、畑で手帳に書いて家に帰ってからパソコンに入力していたら紙から紙に転記しているのとあまり替わりはありません(当然、その後はパソコンに入力したデータは活用できますが)。以下に、通常の業務(ここでは農業、農作業が業務)を遂行する際に、自然に追加の手間を掛けずにシステムにデータを入力していくかがポイントになってきます。

 

農業でもスマートフォン活用!これで栽培管理の入力を簡略化

スマートフォン

このシステム化を進めていく上でスマートフォンやタブレットが活用できます。スマートフォンは小さくてポケットに入れておけますので、スマートフォンであれば畑に持って行ってもそこまで邪魔ではないでしょう。どちらにしろ連絡手段は欲しいので、携帯電話として今でも持ち歩いている農家さんが大半だと思います。最近は防水・防塵対応のスマートフォンも出ていますので、そういうスマートフォンを使えば壊れる心配も少なくなると思います。
ただ、スマートフォンも文字を入力するのは少し面倒ですね。ここが工夫のしどころになります。栽培管理を実施する上で記録する内容というのは先に書いたようにある程度決まっています。そして自分が育てている野菜は予め決まっていて、そんなに種類が多いことはなと思います。作業する内容も基本は決まっていると思います。ですので、これらの情報を予め登録しておきます。そうしておけば、畑では予め準備しておいたものを選択するような形にすれば、殆ど文字入力をしなくてすむようになり、かなり楽になると思います。簡単な記録なら1回十秒で記録できます。以下に例を挙げてみたいと思います。

栽培管理をシステム化する例

ここでは、例として小松菜に農薬散布する際の記録を取りあえげてみます。ここで記録したい内容はなんでしょうか?

  • 農薬散布する対象の野菜
  • 作業日(必要なら時間も)
  • 使用する農薬の名前
  • 希釈倍率
  • 農薬の使用量
  • 農薬を散布する圃場
  • 備考・メモ

※「圃場」は特に必須では無いですが、どの圃場でどの農薬を使ったかあとでわかるようにしたいと思うと必要かもしれませんので、一応含めています。

この辺りでしょうか?合計6項目あります。これを全てスマートフォンでシステムに入力しようとすると少しげんなりします。ただ、このうち最後の「備考・メモ」以外はその場で入力しないでも既に決まっているもの=すなわち「選択式」にできるものだと思います。

記録項目の選択式可否

 

理論上選択式にできたとしても実際にスマートフォンを使ってどうやって選択式での入力を実現するのか?と言う問題もあります。当然「農園観察日記」はそれを目的に開発したシステムなのでできますが、それでは答えになっていないので自分でシステム化する方法も紹介したいと思います。

スマートフォンで選択式でデータを入力する方法

ここで活用するのがGoogle(グーグル)のサービスです。Googleと言えばインタネット上で検索サービスを提供している会社ですね。

Googleの検索サービス

Googleは検索サービスを提供しているだけではないんです。有名なサービスがGmailというメールサービスです。インターネット上にメールサービスがあり、スマートフォンでもパソコンでも同じメールアドレスを使うことができます。
そして今回使うのが「Google Drive(グーグルドライブ)」というサービスです。これはマイクロソフトが販売している「Office(オフィス)」というソフトを、インターネット上でクラウドサービスとして提供しているものです。OfficeにはExcel(表計算)とかWord(ワープロ)というソフトが含まれていて、パソコンにインストールして使いますが、Google Driveはインターネット上でサービスが提供されていますので、インストールは不要で、かつパソコンでもスマートフォンでも同じサービスを使うことができるんです。ですので、パソコンで入力していたファイルをスマートフォンでもそのまま見れる、ということになります。

さて本題ですが、このGoogle Driveにフォーム」を作る機能があります。フォームとは、いわゆるアンケートみたいなものを作る機能です質問と回答候補を幾も作れますこの機能を使って作業内容を記録するフォームを作るという方法があります。
記録した内容はGoogle Driveのスプレッドシートという、Excelのようなクラウド上のファイルに保存されます。
このフォームの詳しい使い方は、こちらで紹介していますので、ご覧ください。

Google Drive フォームの使い方

作業内容記録

当然、このフォームの入力はスマートフォンでもできます。スマートフォンに「Google Drive」専用のアプリケーションがあります。これでフォームを開くと簡単に入力ができます。

※スマートフォンのGoogle Driveの画面キャプチャを挿入

これで電子化ができました。でも、電子化することが目的ではありません。この電子化したデータを活用するのが目的でした。

作業記録例(回答)

記録した情報の農業での活用方法

記録するところまではいいですが、問題はその記録した情報をどう使うかですね。ここでは栽培記録を作ることを目的にしています。
スプレッドシートに溜まったデータから栽培記録を作るには、以下の2ステップを踏んでいきます。

①記録したデータから必要なデータを抽出する
色々な作物のデータが記録していますので、ここから出荷対象の野菜のデータ(表のうちの行)だけを取り出します。

②抽出したデータを栽培記録のフォーマットに合せて出力する
栽培記録のフォーマットが予め決まっていると思うので、そこの抽出したデータを埋め込みます。

この2ステップがGoogle Driveのスプレッドシート内でできます。Excelと同様の機能がありますので、それを使います。まず①に関しては、「フィルター」という機能が使えます。フィルター機能を使ってまずは、栽培記録を出したい作物の記録だけを抜き出します。

そして、少し面倒なのが②です。栽培記録のフォーマットは最初にスプレッドシートとして作っておきます。フォーマットなので中身のデータは空っぽの状態で作ります。そしてそこに今①で抽出したデータを埋め込みます。この埋め込みには計算式を使って、①のデータを参照する方法を使います。ここの手順は少し説明が長くなるので、別投稿で説明していますので確認ください。

栽培記録のフォーマットに実際の記録内容を埋め込む方法

ここでは「栽培記録」を作成する方法として書きましたが、記録が電子データとして残っていると、他にも活用できます。

  • 去年はどのタイミングでどれだけ追肥したか見てみる
  • 圃場によっての栽培状況の違いを比較してみる

等、いろいろ活用できると思います。

【無料レポート】Googleドライブ利用開始までの手順を説明

ここで説明しているGoogleスプレッドシート等を使い始めるまでの手順を無料レポートとしてまとめました。こちらを参考に初めてみましょう。

【無料レポート】農業用プチツールを作る為のGoogleスプレッドシートの始め方

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